独DJのBTSに対する差別発言、ホールジーが強く非難

ホールジー(26)がBTS(防弾少年団)のことを”ウイルス”と呼ぶなど、差別発言をしたドイツのラジオ番組司会者を非難する声明を発表しました。

WENN.com/Zeta Image

BTSは、2月24日にオンエアされたMTVの番組『MTV Unplugged Presents: BTS』内で、コールドプレイの「Fix You」をカバー。英BBCによると、このオンエアと同日の24日、ドイツのラジオ放送局「バイエルン3」の番組司会者マティアス・マトゥシュが、番組の生放送でBTSについてコメント。彼らが「Fix You」をプレイしたことは”冒涜”であり、その償いとして”今後20年間、北朝鮮で休暇を取ることになる”と批判。BTSのことを”すぐにでもワクチンができることを期待するくだらないウイルス”などと語りました。

この発言のあと、SNS上は炎上。彼のコメントがパンデミックのなか、すでに多くの場所で増加しているアジア人への暴力を扇動する可能性があると懸念する声が多く挙がったのです。

♦放送局は謝罪したものの…

翌25日、「バイエルン3」は謝罪文をHPに掲載しました。

「司会者が自分の意見を明確かつ率直に表現することは、この番組の特徴」としたうえで、彼の言葉の選び方が的外れだったこと、皮肉にも誇張された態度で自分の意見を伝えようとした結果、多くのBTSファンを傷つけたことなどを謝罪。しかし、それは決して彼が意図したことではなく、「Fix You」をカバーしたことに対する憤りだけだったと説明しました。

「これ(「Fix You」をカバーしたことへの批判)はバンドの出自や文化的な背景とは関係なく、彼の個人的な意見です。かなり粗雑な表現方法ですし、共感する必要はありません。マティアスの歴史と過去の行動(難民支援への関わりや右翼過激主義への継続的な取り組みなど)から見ても、外国人への嫌悪や人種差別について考えていることは明らかです。

彼は前述の番組でもこのことを取り上げようとしているものの、多くの方が彼の発言に傷ついたり、人種差別的であると感じていることに変わりはありません。深くお詫び申し上げます。この問題については、今後数日のうちにマティアスやチームと再度詳細を詰めていく予定です」

彼の発言の真意は、あくまでコールドプレイの「Fix You」をカバーしたことを批判したかっただけで、その表現方法に問題があったということのようです。

しかし、BTSにカバーされたコールドプレイはツイッターで「아름다운(美しい)」「LOVE」、メンバーのイニシャルを投稿。

理不尽で嫌悪感を与える発言は「容認できない」

昨年、2020年11月に5枚目のアルバム『Be』をリリースし、ビートルズ以来、アメリカのビルボード200で5枚のアルバムを最速で首位を獲得したバンドとなったBTS。この独DJによる差別発言は米メディアでも大きく報じられました。

26日(金)、BTSの楽曲「Boy With Luv」でコラボしたホールジー(26)が自身のインスタグラムのストーリーズでこの件について次のような声明を発表。

「マティアス・マトゥシュのコメントを読んでゾッとしました。人種差別や外国人への嫌悪は “放送中のユーモア”として 薄っぺらいベールに包んではいけません。アジアのコミュニティに対するヘイトスピーチや暴力行為が急増しているなかで、理不尽で嫌悪感を与える発言です。これは容認できません。私は、BTSと世界中のアジアのコミュニティに対して、より良い謝罪が行われることを願っています」

BTSがアメリカで所属するレーベル「コロンビア・レコード」も声明を発表しました。「コロンビア・レコードはアジアのコミュニティと協力し、あらゆる形態の人種差別と外国人への嫌悪を非難します。私たちは人種的な正義のために共に努力しなければなりません」

世界中が注目するなか、「バイエルン3」とDJはこの問題をどう収拾させるのでしょうか。

Halsey Instagram
ホールジーとBTSのシュガ

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