映画『ツリー・オブ・ライフ』主演&製作、ブラピのインタビューを入手!!

TOL_poster8月12日公開の映画『ツリー・オブ・ライフ』は、5月に開催されたカンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞したのに加え、ブラッド・ピット&ショーン・ペンという2大スターが共演する注目作。
どんなお話かというとーー、
成功した実業家であるジャック・オブライエン(ショーン・ペン)は人生の岐路に立ち、少年時代を回想する。それは、1950年代半ばのテキサスの小さな町で、両親と2人の弟と共に過ごした無垢な日々。だが、一見平穏にみえた家庭は、ジャックにとって心安らぐ場ではなかった。社会的な成功と富を求め、力こそが全てだと信じる厳格な父(ブラッド・ピット)と、純粋すぎるほどの愛で息子たちを包み込む母(ジェシカ・チャステイン)。

c 2010 Cottonwood Pictures, LLC. All Rights Reserved

sub4両親の狭間でジャックの心は2つに引き裂かれ、常に葛藤していた。父に反感を抱きながらも、彼に似た成功への渇望や力への衝動を感じるジャック。暗黒の淵にとらわれそうになる彼の心を、光のさす場所に留めたものは何だったのか? 数十年もの時を経て“あの頃”に再び思いを巡らす時、すべてを乗り越えつながり続ける家族の姿に、ジャックは過去から未来へと脈々と受け継がれていく生命の連鎖を見いだす…。
アメリカ映画の永遠の題材のひとつ、親と子、特に父と息子の確執を、「アメリカ映画界でもっとも秀でた監督」と呼ばれるテレンス・マリック監督が、瑞々しい映像のなかに浮き彫りにしながら、人生や生命にまで思いを広げた作品なのだとか。
この作品で厳格な父親役を演じただけでなく、製作もつとめたのがブラピ。彼のインタビューを入手しましたのでご紹介いたしますー!!


ブラッド・ピット Q&A


cKazuko Wakayama
(c)Kazuko+Wakayama+-0596-resizedQ:『ツリー・オブ・ライフ』です。これは従来の映画とは違う、いわゆる「普通」ではないフランス印象派のような映画ですが、この映画での体験や期待されていたことも、今までとは違ったのではないでしょうか?
BP:それについては話し出したら止らないね。テリー(テレンス・マリック監督)のプロセスは、とても興味深いからだ。このストーリーは1950年代を設定しているから、町の一角を封鎖して、全員に1950年代風の衣装を着せた。だから、好きなところへ行くことができたわけさ。子供が外で縄跳びをしていたりね。彼は、緻密に書かれた脚本を僕らに渡して、それに徹底的に従ったりはしない。彼が興味を持っていたのは、その日の出来事をカメラに収めることだった。大きな蝶を捕まえようと、網を持って待ち構えている人みたいだったよ。子どもたちには脚本が与えられず、衣装も、ワードローブの中からその日の気分で選んだ服を着ていたんだ。撮るのはたいてい2テイクだったね。テリーは毎朝起きてから1時間脚本を書いて、僕らにそれを渡してくれる。シングルスペースで3~4ページ分だ。そして、それをもとに発展させていく。あらかじめ予想していないから、(演技する)瞬間がフレッシュなんだ。家の中の照明はすべて自然光で、テーブルの上に照明をひとつだけ置き、そのほかは手持ちだった。信じられないほどすごい体験だったよ。ものすごい疲れるから、あれ以上続けるのは無理だ。でも、結果は表れるものだよね。

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sub1Q:テレンス・マリックとの仕事で、人間として、アーティストとして、どれくらいインスピレーションを受けましたか?また、これからのキャリアにもどう影響するでしょう?
BP:いい質問だね。あれ以来の仕事はすべて変わったよ。最高の瞬間は、あらかじめ考えたり計画したりして起きるものじゃなくて、いわば「ハッピーなアクシデント」から生まれるものだと気づいたからね。だから、あれ以来そういう方向へ向かおうとしている。始める前に熱心に研究するよりも、素人と一緒に脚本からそれてみて、何が生まれるか見ているわけさ。
Q:この映画は、あなたにとって、自伝的要素はありますか?
BP:子供から青年になる過程で、将来何になるか決め、いろいろ試してみて、自分に何が向いているか向いていないかがわかり、自分が周囲によって形成されていく。この場合はテリーが、母親は情愛と純粋で善良なものすべてを表し、父親は抑圧された性質で、生き延びるためにはライバルの息の根も止める存在に表した。小さい子供たちはその両方を試してみて、どちらが自分に合っていて将来何になるかを見つけ出すわけだ。また、誰もが経験する人生のはかなさも味わう。このストーリーの中には、テリーの個人的な要素も僕の個人的な要素も含まれているよ。でも、それが彼や僕を映しているとは思わないし、テンプレートになっているとも思わない。
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sub2Q:この映画を深く理解しているようですが、信頼するのは難しくありませんでしたか?監督からは、事前にどんな話があったのでしょう?
BP:もちろん信頼が必要だよ。そこが肝心なんだ。でなければハプニングは生まれないし、テリーなら任せて大丈夫だとわかっているからね。そんなに怖いことじゃないんだ。
Q:テレンス・マリックと仕事できるというほかに、脚本を読んだときに引き受ける理由となったストーリーの魅力はなんでしょう?父親役だからですか?
BP:僕らはすでにプロデューサーとしてかかわっていたんだ。残念なことにこの業界では、ストーリーがすばらしくても、製作にこぎつけるのに苦労することが多い。たとえテリー・マリックのような人物でもね。僕らはいい脚本が数多く埋もれていくのを見ていたから、これも同じ道をたどらないようにしたかった。だから僕が乗り出したんだ。
Q:父親役ということについては?
BP:いや僕は・・・厳格な父親を演じることには、少し抵抗があったんだ。でも、このストーリーはとても重要だと思ったし、大切なのは子供のたどる道のりだと思っていたからね。今は自分の子供についてあらゆることを考えるし、「子供が大きくなってこれを見たらなんて思うか」とも考えるけど、僕のことをお父さんとしてよく知っているから・・・「すごい俳優だな」って思ってくれることを願っているよ(笑)。
ブラピ父さんが厳格な父親を演じる、というのも楽しみですね☆
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『ツリー・オブ・ライフ』
8月12日(金)全国ロードショー
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
公式サイト

(makiko)

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