塚本晋也監督最新作『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』監督インタビュー映像が公開

終戦から今年で81年を迎える本日8月15日。あの戦争を経験した世代が少なくなる今も、世界では争いが絶えない。そんな”終戦の日”に合わせ、塚本晋也監督最新作『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』(9月11日公開)より、塚本監督が本作に込めた思いを語るインタビュー映像と、4か国で行われた撮影の舞台裏を捉えたメイキング映像を解禁となった。


本作は、ベトナム戦争で”加害者”となり、その後PTSDに苦しみながらも、生涯をかけて戦争の真実を語り続けた実在の元米兵、アレン・ネルソン氏の実話を映画化。タイ、ニューヨーク、日本、ベトナムの4か国で撮影された、塚本監督が世界を舞台に新たな挑戦に挑んだ作品だ。今回解禁された映像では、塚本監督が”なぜ今、この映画を世に送り出すのか”を、自身の言葉で真っ直ぐに語っている。

原作はベトナム戦争に従軍したアレン・ネルソンが、自らの戦争体験と帰還後の葛藤を綴ったノンフィクション。ネルソン氏はその体験をもとに日本全国で1200回以上の講演を行い、「ほんとうの戦争」を語り続けてきた人物でもあり、その証言をもとに塚本晋也監督が「戦争加害者の傷」というテーマに真正面から挑んだ。塚本監督が「世界がキナ臭くなっている今だからこそ、必ず作らなければならない映画」と語る本作は、ニューヨーク、ベトナム、タイ、沖縄で撮影を敢行。”戦争加害者の傷”というテーマに真っ向から向き合い、これまでの戦争映画の常識をくつがえす衝撃作となっている。第83回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門への正式出品に加え、第51回トロント国際映画祭スペシャル・プレゼンテーション部門への正式出品も決定し、世界最高峰の映画祭から大きな注目を集めている。

「戦争に行くとこうなる」――今だからこそ伝えたいこと

映像の中で塚本監督は、アレン・ネルソン氏が自らの加害体験を隠さず語り続けたことについて「普通だったら隠すと思うんです。でも、そのおかげで自分も知ることができた。戦争の恐ろしさが余計わかって、ますます戦争には近づいちゃいけないと思った」と語る。

さらに現在の世界情勢についても危機感を口にし「今は日本だけの心配じゃなくて、世界中がとっても怪しくなってきている」と率直な思いを吐露。その上で、本作を通して最も伝えたいこととして「戦争を作る人ではなく、戦争によって動かされる人の方に、『戦争に行くとこうなる』ということを、ものすごく実感を込めて感じてもらうことが大事」と語りかける。アレン・ネルソン氏の人生を描くことは、過去を振り返るためではなく、「これから」を生きる私たちへの警鐘でもあることが、監督自身の言葉から強く伝わってくる内容となっている。

自らカメラを担い最前線へ。変わらぬ”塚本スタイル”も映像に

今回の映像では、インタビューとともに貴重なメイキング映像も初公開。タイ、ニューヨーク、日本、ベトナムの4か国で行われた撮影現場では、塚本監督が自ら手持ちカメラを手に最前線へ飛び込み、ヘリコプターへ向かって駆け寄る姿や、戦場シーンの只中で俳優たちとともに走り回りながら撮影を行う姿など、塚本作品ならではの圧倒的な現場主義が映し出されている。

本作は、塚本監督にとってキャリア初となる4か国ロケを敢行した意欲作。総勢約200人規模のスタッフ・キャストが参加する過去最大級の撮影となったが、その中心には、これまでと変わらず自らカメラを握り、俳優と同じ目線で現場に立ち続ける塚本監督の姿がある。世界各地で積み重ねられた撮影の熱量と、監督自身の戦争への切実な思いが凝縮された今回のインタビュー映像。

“戦争は遠い過去の出来事ではない”――そのメッセージを、塚本晋也監督自身の言葉と映像で体感できる貴重な内容となっている。

『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』
9月11日(金)よりkino cinéma 新宿ほか公開
©Mr. Nelson, Did You Kill People? Film Partners ©Allen Nelson/KODANSHA
製作:木下グループ 配給:キノフィルムズ

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